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第6回スキナベーブ赤ちゃんエッセイコンテスト


入選 一般部門
ナンバーえいと 東京都 パート 30歳 坂下 香織
長女を出産してから8年ぶりに第二子を出産した。

出産をして父から「よくやった!!」と握手を求められた。
父にとって、今回の出産で孫が8人になった。

でも、男の子の孫は今回が「初」なのだ。

うちの家系は「女系」らしい。
父の兄弟も女ばかり…。そして私の兄弟も(父の子供達であるが)今時5人の子だくさん兄弟で、
【姉・兄・姉・私・妹】、女が圧倒的に多い。
そしてそのそれぞれ全員が結婚し、生まれた子供が全員「女の子」!!
「元気にうまれてくれればそれでいい。」そう父は言っているが、
反面
「男の孫は生まれんのかぁ…。」とちょっと寂しい気持ちもあったらしい。

だから妊娠中、あえてエコーで性別がわかる頃、病院の医師に赤ちゃんの性別を聞いた私。
生まれてからガッカリされるより先にわかった方がいいかなーと思ったからだ。

実は、私自身も「また女の子だろう。」と勝手に決め付けていた。

でも、先生からは意外な言葉
「ついてますよ。」

「は?」
思わず聞き間違えしたのかな?と思った私。
しかし
「ここにでっぱってるの見えますか?おちんちんがハッキリうつっていますよ。」

「…100%男の子ですか?」
信じられなくて聞いてしまった私。

すると先生が
「う〜ん…100%って言われると時に違う場合もあるのですが、私の今までの経験上この時期に見て、男の子だと言う場合はほぼ確実に男の子が産まれてますねぇ。女の子より男の子の方が早い段階で性別がわかりやすいですよ。」

そう言われて診察室を出たとき、じわじわと嬉しさがこみ上げて来た。うれしさと早くみんなに報告したいと言う気持ちで興奮して体がぶるぶる震えて来た。

「う…うれしいっっ!!やったー!!」
その場で大声で叫びたくなる衝動を抑えつつ、でも心の中で叫んだ。


病院を出るとダンナと実家の母に携帯でメールした。
すぐに「うそー!!すごいね!!お父さん喜ぶよ。楽しみね☆」
と母から返信が、ダンナからも「やったー!!」と返事が来た。
父もすごく喜ぶだろうと思っていたが、その日の夜、実家に電話したら
「もしかしたら違う場合もあるだろ?」と父。
…産まれるまでは信用できないらしい。
私以上に慎重だった。
「元気に産まれてくれればいいんだよ。お前も頑張れよ。お腹切るんだから。」

一人目、回旋異常で赤ちゃんがうまく下がってこれなくて帝王切開になった。
今回も、また骨盤の形成上 帝王切開なのだ。
父は、そんな私を心配して気遣ってくれた。

性別にこだわってたの、実は父より私の方かもしれない…。

そんな自分を少し反省した。そして父の言葉が嬉しくてじーんとした。
「うん!!頑張るよ!!」
ニッコリ笑って私は父にそう答えた。

いよいよ、出産当日の日。
ダンナ、娘、お義母さん、母に見守られ手術室に入った。
手際よく先生が出産の準備をする
そして…
「おぎゃあああーーー。」
元気な大きい声で我が子が泣く。
う・ま・れ・た・−・!!

「元気な男の子ですよー。」
そう言って看護婦さんが抱っこして見せてくれた。

…ホントだ!!ついてるよ。よかった。
改めてついてるのを見て確認してホっとする自分。

仕事で当日来れなかった父だが、後からお見舞いに来てくれた。
そして
「おー!!ナンバーエイト!!8番目にしてようやく男の孫が生まれたぞ!!」
すごいニコニコしている。まるで天真爛漫な赤ちゃんのような無邪気なかわいい父のそしてお爺ちゃんの笑い顔だった。
それから
「かおりも、みっちゃんもどうもありがとう。」
そう言って、私とダンナに向かって父は深々と頭を下げた。

「そんな…お父さんいいんですよ!!頭を上げて下さい。頑張ったのは、かおりです!!」
ダンナが慌てて父に言った。
そしてダンナも
「お疲れ様。ありがとうな…。」
と私に言った。

1月だけどポカポカと暖かくお天気のいい日だった。
まるで今の私の気持ちみたいだと思った。

そんな私のとなりでスヤスヤと気持ちよさそうにナンバーエイト君は眠っていた。
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