双子に逢えて|赤ちゃんの沐浴はスキナベーブ

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持田ヘルスケア株式会社

エッセイコンテスト

スキナベーブ 赤ちゃんエッセイコンテスト

【第5回】~ 赤ちゃんと笑顔 ~

入選

・双子に逢えて

【看護師助産師部門】
佐賀県  助産師  34歳

私は助産師です。これを聞くと皆『自分の時はラクラクでしょう』と言います。果たしてそうでしょうか?助産師も一人の女性。悩んだりつまづいたりします。長男出産後仕事復帰し、波に乗ってきたころでした。体調の異変に気づいたのはまず夫でした。出張先で気分が悪くなりムカムカしていたそうだ。おいしいものの食べすぎじゃない?と笑っていた私。しばらくして今度は私が歯磨き中に気分が悪くなり『つわり』を直感した。もしやと思いカレンダーを見るが生理日をつけてない。翌日職場の皆に聞いて回った。女性ばかりなので生理の重なる人が必ずいるからである。記憶をたどり最終月経が分かった。とてもあやふやである。しかし生理が10日近く遅れていることは確かだった。生理のリズムが狂ったことのない私にとっては異変であった。市販の妊娠検査薬でチェックすること2回、結果は陽性だった。『やっぱり…』となんとなく気分が落ち込んでいった。師長に報告するとすぐに産科医に診てもらうよう手配し、エコーの準備を始めた。ドキドキしてエコーのモニターを見ると『あった』胎児が入っている袋が二つも!私がポカンとしていたら、『おめでとう。双子だね!』と周りは言っていた。『双子?誰が?私が産むの?』ととても混乱してしまった。気持ちの整理がつかず、とにかく夫に報告した。しかしこの脳天気はとっても喜んで浮かれまくっていた。浮かれる夫とはうらはらに私はとてもブルー?いやグレーだった。それはマイホームの契約をしたばかりでローンの事、引越しなどこれからのことを考えると妊娠はマイナス要因でしかなかった。かといってどちらも止める勇気もなかった。素直に喜べない私に義父は『こんなめでたいことはない。マイホームも双子もいいことじゃないか!大変なこともあるかもしれないがきっとなんとかなるから前向きに行きなさい。』と励ましてくれた。妊娠は私だけの問題じゃないんだよね。義父にとっては孫なんだよね。命は先祖から繋がっているんだよね。そんなことを気づかせてくれた。私の気持ちはおおらかになっていった。つわりや切迫流早産、貧血、中毒症と教科書どうりのトラブルで身体はしんどかった。しかしお腹の双子と三人で励ましあって気持ちはほかほかだった。ところで周りの関心は性別ばかりだった。男家系なので女の子を見たいねと皆口を揃えて言っていた。産まれるまで分からなかった。
私の関心は分娩スタイルだった。二人とも逆子だったので手術が決まっていた。それでも私は自然に産みたいと思っていた。そしたらなんと35週で逆子が直ったのだ。しかも38週に入院したが、ほとんど薬を使わずに自然に陣痛がきて、ポロンと産まれたのである。ママの願いを聞いてくれてありがとう!双子に感謝だった。気になる性別は女の子と男の子でした。立会いしていた夫と義母は思わず拍手していました。本当親孝行でしょ?この日の感動を胸に子育てするぞ!とパパとママは誓いました。あれから1年たちました。3人の子育てに忙しくて感動も薄れていました。このエッセイをまとめるうちに再びよみがえりました。命は繋がっていること、子供の笑顔がたまらなく癒してくれること、とても大切なことだと思う。今度は仕事に戻ったときにこの気持ちを周りの方に伝えていきたいと思う。

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